2007年08月17日
山谷にオタク集合!コミケ攻略のベースキャンプに
これは微笑ましいというべきなんでしょうね。
山谷にオタク集合!コミケ攻略のベースキャンプに
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/76854/
東京の台東区、荒川区に簡易宿泊所が軒を連ねる“山谷”と呼ばれる地区が1年で最もにぎわう季節がやってきた。夏休みで旅行を楽しむ若者に加え、東京ビッグサイト(江東区)で開かれる漫画同人誌の即売会「コミックマーケット」に参加する若者が国内だけでなく世界中から大挙して宿泊するためだ。今年のコミケは17日から始まる。日雇い労働者の集まる街として知られる山谷の風景が変わりつつある。
「毎年開催日が近づくと山谷の簡易宿泊所はアニメオタクらしき人たちの予約で、1カ月ほど前から電話や電子メールが多くなりどこも満員になってしまう。また外国人オタクは来日したついでに日本観光や秋葉原詣でをするようだ」
簡易宿泊所の組合である城北旅館組合の広報担当副組合長・帰山(きやま)哲男さん(56)は山谷の夏をこう語る。
「宿泊客は会場で同人誌や手作りフィギュアなどの購入に軽く10万円以上使うらしい。そのために少しでも滞在費を抑えようと山谷に集まってくる」
秋葉原が“オタクの聖地”ならば、山谷はさしずめ“オタクのベースキャンプ”といったところか。
「4日に名古屋で開かれた世界コスプレサミットでは、外国人を含む約200人が商店街をパレードした。山谷もこういったイベントができる街になればいい」。変わり始めた山谷で簡易宿泊所を営む帰山さんの願いだ。
◇
≪よそ者に寛容な街 「安くて快適」外国人に人気≫
漫画『あしたのジョー』の舞台にもなった東京の山谷地区は南千住駅から南側へ徒歩5分ほどの台東区と荒川区の区境の泪橋交差点を中心とした地域。山谷という地名は1966年の住居表示制度の実施により無くなったが、コツ通りから吉野通り沿いの両側の、南千住、日本堤、清川、東浅草などが山谷地区とされている。
高度成長期からバブル崩壊までの山谷は、建設現場で働く日雇い労働者が全国から集まる活気あふれる街だった。昭和30年代にはたびたび暴動が起こるなど現在にまで連なる「危険な街」のイメージはこのころに作られたといえる。
しかし、いまや日雇い労働者の姿は少なく、かつてのような元気もない。簡易宿泊所に泊まっている格安な料金で世界を旅する外国人バックパッカーや出張のサラリーマンが元気良く通り過ぎる姿が目に付く。
人々の山谷に対する認識も変化した。城北旅館組合の広報担当副組合長・帰山哲男さん(56)によると「外国人はもちろんのこと、30歳から下の若い人は『山谷(やまたに)って何ですか』とかつての負のイメージを知らない」
客層の変化は簡易宿泊所の経営者にも変化をもたらした。
「かつての簡易宿泊所は長期滞在者で常時満室状態だったため、経営者は宿泊を断ることが仕事だった。いわゆる殿様商売だったが、日雇い労働者の減少で成り立たなくなった。そこで旅行者や出張のサラリーマンを呼び込もうと経営努力をするようになった」(帰山さん)
ちょうどネットの普及も重なった2000年前後から、先進的な経営者が日本語と外国語のホームページをつくってアピールしたところ、出張のサラリーマンや外国人バックパッカーが飛びついた。
帰山さんの実弟、博之さん(53)が経営する「ホテルニュー紅陽」は宿泊客の約9割が外国人バックパッカーだ。バックパッカーのバイブルとも言われるロンリープラネット社の旅行ガイドブックで高く評価されている。またニューヨーク・タイムズ電子版で「物価高の東京での掘り出し物のホテル」と紹介されたこともある。料金は2000円代から。約170ある山谷の簡易宿泊所は、安いところでは1000円代で宿泊できる。
ホテルニュー紅陽では外国人向けに「サムライルーム」という金色一色にし、掛け軸や模造刀を飾った特別室を設置した。秀吉の黄金の茶室をイメージしており、金閣寺や安土桃山文化の気分を味わいたいという外国人から好評という。しかし、何よりも心掛けているのが「宿泊客との間に一線を引かず、親戚(しんせき)の家に泊まっているようなつもりで過ごしてもらう」(博之さん)ことだ。
2002年のサッカーW杯で外国人サポーターが大挙して宿泊して以降、山谷は一挙に外国人旅行者の間に広まった。
「ホテルニューあづま」を経営する木村一郎さん(67)は「外国人サポーターはフーリガンだと誤解されて冷たくされるのではないかと思っていたが、快適に過ごすことができたため感激したようだ」という。
帰山さんは「江戸時代には旅芸人や行商人、終戦直後は復員兵、さらに高度成長期からバブル期には出稼ぎ労働者を泊めてきて、よそ者に寛容な文化がはぐくまれた歴史がある。外国人に山谷が人気なのもそんな居心地のよさのためではないか」と分析する。(佐竹一秀)
◇
横浜・寿町、大阪・釜ケ崎と並ぶ3簡易宿泊街の一つとして知られる山谷が大きく変貌(へんぼう)している。山谷地区の現状とこれからについてリポートする。
山谷にオタク集合!コミケ攻略のベースキャンプに
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/76854/
東京の台東区、荒川区に簡易宿泊所が軒を連ねる“山谷”と呼ばれる地区が1年で最もにぎわう季節がやってきた。夏休みで旅行を楽しむ若者に加え、東京ビッグサイト(江東区)で開かれる漫画同人誌の即売会「コミックマーケット」に参加する若者が国内だけでなく世界中から大挙して宿泊するためだ。今年のコミケは17日から始まる。日雇い労働者の集まる街として知られる山谷の風景が変わりつつある。
「毎年開催日が近づくと山谷の簡易宿泊所はアニメオタクらしき人たちの予約で、1カ月ほど前から電話や電子メールが多くなりどこも満員になってしまう。また外国人オタクは来日したついでに日本観光や秋葉原詣でをするようだ」
簡易宿泊所の組合である城北旅館組合の広報担当副組合長・帰山(きやま)哲男さん(56)は山谷の夏をこう語る。
「宿泊客は会場で同人誌や手作りフィギュアなどの購入に軽く10万円以上使うらしい。そのために少しでも滞在費を抑えようと山谷に集まってくる」
秋葉原が“オタクの聖地”ならば、山谷はさしずめ“オタクのベースキャンプ”といったところか。
「4日に名古屋で開かれた世界コスプレサミットでは、外国人を含む約200人が商店街をパレードした。山谷もこういったイベントができる街になればいい」。変わり始めた山谷で簡易宿泊所を営む帰山さんの願いだ。
◇
≪よそ者に寛容な街 「安くて快適」外国人に人気≫
漫画『あしたのジョー』の舞台にもなった東京の山谷地区は南千住駅から南側へ徒歩5分ほどの台東区と荒川区の区境の泪橋交差点を中心とした地域。山谷という地名は1966年の住居表示制度の実施により無くなったが、コツ通りから吉野通り沿いの両側の、南千住、日本堤、清川、東浅草などが山谷地区とされている。
高度成長期からバブル崩壊までの山谷は、建設現場で働く日雇い労働者が全国から集まる活気あふれる街だった。昭和30年代にはたびたび暴動が起こるなど現在にまで連なる「危険な街」のイメージはこのころに作られたといえる。
しかし、いまや日雇い労働者の姿は少なく、かつてのような元気もない。簡易宿泊所に泊まっている格安な料金で世界を旅する外国人バックパッカーや出張のサラリーマンが元気良く通り過ぎる姿が目に付く。
人々の山谷に対する認識も変化した。城北旅館組合の広報担当副組合長・帰山哲男さん(56)によると「外国人はもちろんのこと、30歳から下の若い人は『山谷(やまたに)って何ですか』とかつての負のイメージを知らない」
客層の変化は簡易宿泊所の経営者にも変化をもたらした。
「かつての簡易宿泊所は長期滞在者で常時満室状態だったため、経営者は宿泊を断ることが仕事だった。いわゆる殿様商売だったが、日雇い労働者の減少で成り立たなくなった。そこで旅行者や出張のサラリーマンを呼び込もうと経営努力をするようになった」(帰山さん)
ちょうどネットの普及も重なった2000年前後から、先進的な経営者が日本語と外国語のホームページをつくってアピールしたところ、出張のサラリーマンや外国人バックパッカーが飛びついた。
帰山さんの実弟、博之さん(53)が経営する「ホテルニュー紅陽」は宿泊客の約9割が外国人バックパッカーだ。バックパッカーのバイブルとも言われるロンリープラネット社の旅行ガイドブックで高く評価されている。またニューヨーク・タイムズ電子版で「物価高の東京での掘り出し物のホテル」と紹介されたこともある。料金は2000円代から。約170ある山谷の簡易宿泊所は、安いところでは1000円代で宿泊できる。
ホテルニュー紅陽では外国人向けに「サムライルーム」という金色一色にし、掛け軸や模造刀を飾った特別室を設置した。秀吉の黄金の茶室をイメージしており、金閣寺や安土桃山文化の気分を味わいたいという外国人から好評という。しかし、何よりも心掛けているのが「宿泊客との間に一線を引かず、親戚(しんせき)の家に泊まっているようなつもりで過ごしてもらう」(博之さん)ことだ。
2002年のサッカーW杯で外国人サポーターが大挙して宿泊して以降、山谷は一挙に外国人旅行者の間に広まった。
「ホテルニューあづま」を経営する木村一郎さん(67)は「外国人サポーターはフーリガンだと誤解されて冷たくされるのではないかと思っていたが、快適に過ごすことができたため感激したようだ」という。
帰山さんは「江戸時代には旅芸人や行商人、終戦直後は復員兵、さらに高度成長期からバブル期には出稼ぎ労働者を泊めてきて、よそ者に寛容な文化がはぐくまれた歴史がある。外国人に山谷が人気なのもそんな居心地のよさのためではないか」と分析する。(佐竹一秀)
◇
横浜・寿町、大阪・釜ケ崎と並ぶ3簡易宿泊街の一つとして知られる山谷が大きく変貌(へんぼう)している。山谷地区の現状とこれからについてリポートする。
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